アメリカのアラバマ州にある「U.S. Space & Rocket Center(US スペース&ロケットセンター)」の、基本情報や見どころについて紹介していきます。
U.S. Space & Rocket Center とは
「U.S. Space & Rocket Center(US スペース&ロケットセンター)/(日本語では合衆国宇宙ロケットセンター、通称USSRC)」は、アラバマ州ハンツビル(Huntsville)にある宇宙に関する博物館。お隣で稼働中のNASA施設「Marshall Space Flight Center(マーシャル宇宙飛行センター)」の公式ビジターセンターです。また様々なスペースキャンプの本拠地でもあり、未来の宇宙飛行士育成も担っています。
入場料
入場料は以下の通りです。駐車料金はかかりません。入場料は変更される可能性があるので、公式ホームページで最新情報を確認してください。(この一年で値上がりしました。)入場料とは別に、追加料金で楽しめるオプションが多いのも、このセンターの特徴です。
- 大人(13歳以上) $30
- 子ども(5~12歳) $20
- 4歳以下は無料
- その他体験プログラムは別途料金が必要
マップ
こちらがセンターのマップです。大きく分けて2つの建物と、屋外の展示物があります。マップはこちらからダウンロードすることも出来ます。
見どころまとめ
ここからは「U.S. Space & Rocket Center」の見どころについて、実際の写真と共に紹介していきます。
巨大ロケット「サターンV」を見る
「Apollo Courtyard(アポロコートヤード)」には、巨大ロケット「サターンV(Saturn V)」のレプリカがそびえ立ちます。その横にある建物が、本物のサターンVが展示されている「サターンvホール(Saturn V Hall)」です。
中で出迎えてくれるのが、人類を月に送った、世界に3機しかない巨大ロケット「サターンV(Saturn V)」です。他の2機は、フロリダ州のケネディ宇宙センターと、テキサス州のヒューストン宇宙センターに展示されています。
この「サターンV」を含むサターン・シリーズのロケットは、ここハンツビルでで開発されました。この開発に深く関わった人物が科学者ヴェルナー・フォン・ブラウン。第2次世界大戦中にドイツ軍の弾道ミサイル開発に携わり、戦後アメリカへ亡命しハンツビルに住みながら、アメリカの宇宙開発に貢献しました。
ソ連との宇宙開発競争が進む中、1961年ジョン・F・ケネディ大統領が「人類を月に送る」と宣言し、スタートした「サターン・ロケット」の開発。これに取り掛かったのが、ここハンツビルの「マーシャル宇宙飛行センター」でした。そんな人類の月面着陸に大きく関わったこの土地の歴史が、丁寧に展示されています。
もちろん歴史だけでなく、ロケットの仕組み、大きさ比較など、ロケット開発に関する興味深い展示が集合しています。
こちらはアポロ計画で人を月に送る前、人が宇宙空間に長期滞在するための開発を行った「ジェミニ計画」で使用されたシミュレーター。人が2人乗ることができるカプセルです。
他にも、アポロ16号の指令室、アポロ12号が持ち帰った月の石、月面着陸ジオラマや、宇宙服や宇宙食など、貴重な展示がずらりと並びます。
「国際宇宙ステーション」での生活を体験
「ISS: Science on Orbit」は、国際宇宙ステーション「ISS」を再現したブース。実際にその中を歩いて宇宙飛行士の宇宙での生活を感じることが出来ます。
中には実物大のツールなど触れる展示も多く、宇宙での生活を解説する映像もあり、無重力での生活を思い描くことが出来ます。
ロケットに乗った「スペースシャトル」を見る
屋外の「Space Shuttle Park(スペースシャトルパーク)」には、オレンジ色の外部燃料タンクと2つのブースターロケットに乗ったスペースシャトル「Pathfinder(パスファインダー)」があります。このスタイルで展示されているのは、世界でここだけ。「Pathfinder」は鋼と木で作られたテストシミュレーターで、かつて東京の展示会に来ていたこともあるようです。その後ハンツビルで30年以上展示されており、経年劣化したことから現在その修復プロジェクトの真っ最中です。
この他にも、屋外には月面着陸のジオラマ「Lunar Crater」などの展示があります。
感動の「プラネタリウム」を見る
施設内には大きなプラネタリウムシアター「INTUITIVE Planetarium」があります。こちらは入場料とは別料金が必要(大人$12/子ども$10)なプログラムです。ショーは毎日あるもの、週末だけのもの、期間限定のものなど様々。内容や時間などの最新情報についてはこちらの公式ページにてご確認ください。また、プラネタリウムの他にIMAXシアターもあり、宇宙に関する映画も上映されています(別料金)。詳しくはこちら。
プラネタリウムでは、見上げた先の丸いスクリーンに8Kのデジタル映像が上映されます。今回見た「Our Place in Space」は、宇宙ツアーガイドの解説と共に太陽系の星々や銀河を巡るショーです。ハッブル望遠鏡の鮮明な映像を使っていて、まるで本当に火星に降り立ったかのように錯覚するなど、広大な宇宙旅行を体験できます。見ごたえ抜群で、おすすめです。
豊富な「アクティビティ」を体験(別料金も)
施設内には子どもが楽しめるパーク「Kids Cosmos Outdoor Play」や、普段の3倍の重力を体験できる「G-Force Accelerator」、ロケット発射を体験できる「Moon Shot」(真上に上がって落ちる系絶叫マシーン)など、遊園地的な乗り物もあります。
また、様々なシミュレーターなど入場料とは別料金で楽しめるアクティビティも豊富に揃っています。こちらは宇宙飛行士トレーニングのひとつ、スキューバ体験のできるプール(参加費$150)。他にも「アポロ11号のVR体験」、「多軸トレーナー(椅子に固定されて前後左右に回転するやつ)」などなど、本格アクティビティが揃っています。詳細は公式ページでご確認ください。
特別展ブースもお忘れなく
期間限定で展示内容が変わっていく特別展ゾーンもあります。こちらの見学は入場料に込み。この日はロシアの宇宙開発について特集されていました。内容は時期によって変わるので、最新情報は公式ページ(「Featured」から飛べます)にてご確認ください。
バスツアー
この「U.S. Space & Rocket Center」から、「Marshall Space Flight Center(マーシャル宇宙飛行センター)」へ見学しに行けるバスツアーがありますが、現在コロナウイルスの影響で休止されています。バスツアーの最新情報はこちらの公式ページでご確認ください。
お土産と食事
施設内でご飯を食べられるのは「Mars Grill」というフードコート的な場所と、プラネタリウムの軽食(ポップコーンなど)売り場です。ギフトショップには、NASAグッズなどお土産は一通りそろっています。
まとめ
アラバマ州ハンツビルにある「U.S. Space & Rocket Center」は、人類を月へと運んだロケットサターンVの開発拠点の地にあり、宇宙開発の歴史を深く知ることが出来ます。また体験型アクティビティが豊富で、スペースキャンプの開催地でもあり、未来の宇宙飛行士たちが集まる夢のある場所です。個人的な一番のおすすめはプラネタリウムでした。
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