アメリカでは、意外にも手に入りやすいサボテン(Cactus)。実は日本人が好きになりそうな特徴がいっぱいの植物です。そんなサボテンの食べ方を、実際の写真と共に紹介します。
サボテンを食べる文化
サボテン(Cactus)といえば、言わずと知れたトゲの生えた多肉植物。日本では観葉植物として家に置いている人もいると思います。しかしサボテンは、観賞用や砂漠に自生しているものだけでなく、食用として栽培もされています。メキシコでは一般的な食材で、国旗にもサボテンが描かれるほど身近な植物です。メキシコ以外にも、ペルーやアルゼンチンなどの南米、モロッコや南アフリカなどのアフリカ大陸でも栽培されていて、南イタリアでもサボテンの実を食べる文化があるようです。また熱帯地域のフルーツとして知られるドラゴンフルーツ(pitaya)も、サボテンの一種です。
食用のウチワサボテン
食用としてよく知られているサボテンは、ウチワサボテン(prickly pear:プリックリーペア)と呼ばれる種類です。スペイン語の「Nopal(ノパール)」という呼び名も一般的です。このサボテンは生で食べることができ、サラダにしたり、ソテーしたりタコスに入れて食べられています。またジャムやジュースに加工して食べることもあります。
実際に調理してみた
ここからは実際の写真と共に、食べ方やお味を紹介していきます。まずスーパーで売られている様子がこちら。おそらくメキシコに近いアメリカ南部側では、野菜の種類が多いスーパーで見つけることが出来ます。ご覧の通り、しっかりトゲの生えたサボテンです。直接触ると危ないので、横に置いてある金属製のトングでつかんで、袋に入れてから買い物カートへ。
こちらが、買ってきたサボテンの様子。このトゲは刺さると痛いので、気を付けて取り扱います。スーパーのレジでも、ビニール袋を何重にもしてお会計してくれました。
まずは、サボテンのトゲを取り除きます。ピーラーか包丁を斜めに当てて、トゲの生えている根本からそぎ落とします。この時、支える側の手でトゲを触らないように気を付けて下さい。厚手の軍手や布を使ってサボテンを支えても良いと思います。
サボテンは、平らな面だけでなく、外周にもトゲが生えているので取り除きます。サボテンの切り口からは、オクラのようなヌメリが出てきます。つまりサボテンは、日本人には馴染みのあるネバネバ食材のひとつです。生の状態だと、香りはインゲン豆のような感じです。この下処理後、生でも、焼いても、茹でても、食べることが出来ます。
こちらは、フライパンでソテーにしている様子。シンプルにオリーブオイルと塩コショウで焼いていきます。丸ごとではなく、細かく切ってから炒めても良いです。
サボテンを焼いた後の様子がこちら。焼き目が付いて、張りのあったサボテンが柔らかくなります。お味は… 表面は、焼いたピーマンのような香ばしいかおりです。食感は焼いた肉厚のパプリカのような感じ。そして切り口には少しヌメリがあります。そして若干酸味がありますが、レモンほどではありません。クセになる酸味と食感です。
こちらは、茹でたサボテンをサラダにした様子です。小さく切ったサボテンを茹でると、オクラのようにヌメリが出ます。その水分を切ったサボテンと、トマト、パクチー、レタス(家にキュウリが無かったのでレタスで代替)、青ネギ(玉ねぎでも良い)、オリーブオイル、塩コショウ、ライム汁(もしくはレモン汁)で、和えただけのサラダ。サボテンのヌメリで、他の野菜にも味が絡みます。サボテンの酸味もよくマッチします。サボテンの食感は、なんと茎わかめを想像させます。葉物野菜だけのサラダより、格段に食感が楽しいです。細かく刻んで和風の味付けにすれば、サボテンがめかぶ代わりになるのでは...と、今後アレンジするのも楽しみです。
まとめ
サボテン(Cactus)は、メキシコなどで一般的な食材です。その特徴はヌメリ、若干の酸味、歯ごたえのよい食感。オクラ、モロヘイヤ、めかぶなど、ネバネバの植物に馴染みのある日本人にとっては、実は食べやすい食材かもしれません。機会のある方はぜひ試してみて下さい。
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