「フェンネル(Fennel)」とは、世界中で食べられている野菜で、ハーブとしても有名です。そんな日本ではあまり馴染みのないフェンネルの特徴や食べ方について紹介します。
フェンネル(Fennel)とは
「フェンネル(Fennel)」とは、セリ科の多年草で、人参やセロリの仲間です。地中海地方が原産で、古代ギリシャや古代ローマでも栽培されていた記録が残るほど、古くから使われている植物です。日本には平安時代に伝わり、ウイキョウ(茴香)とも呼ばれます。
ヨーロッパでは薬草としても活躍していたフェンネル。ほんのり甘く爽やかな香りを持ち、その香りはアニスに似ていると言われます。(ちなみに、アニスとスターアニス(八角)は香りが似てるけれど別物です。)黄色い花が咲き、種もハーブとしてよく使われます。
細くふんわりとした葉があり、株元が玉ねぎのように膨らんでいます。根元から花や種まで、生でも加熱しても食べられる便利な食材です。またフェンネルは魚料理との相性が良いとも言われます。
実際に食べてみた
ここからは、フェンネルを実際に調理し、食べてみた様子を写真と共に紹介します。アメリカのスーパーでは、茎を途中で切って収穫した、このような状態で売られています。
このように、白い株元から、セロリのような茎と、ディルのような細い葉が出ています。今回は、それぞれの部位を色々と調理してみました。
茎を近くで見てみると、セロリにそっくりです。断面もセロリのように筋が通っているのが分かります。ですが生で食べてみると、セロリほど筋感が無く、風味も弱いです(個人的には)。シャキシャキしていて食べやすい印象です。
葉を近くで見てみると、細くて柔らかい葉が集まっています。この葉は見た目がディルというハーブにそっくりですが、香りはディルほど強くありません(個人的には)。
株元の部分の断面がこちら。玉ねぎのように何層にもなっていますが、繊維の感じはセロリに似ています。こちらもあまり香りは感じません。今回は、サラダ(生)、スープ(煮る)、パスタ(炒める)、オーブン焼き(焼く)の4種類で食べてみました。
まずはシンプルにサラダから。薄くスライスしたフェンネルの株元をそのまま頂きます。(この日はレタスとミニトマトと一緒に。)生の食感はシャキっとしていて、香りのクセがほぼありません。ほんのり酸味があるかもしれません。セロリが苦手な人もフェンネルなら食べられると思います。
次はスープ。トマトとチキン系のスープの具として、他の食材と一緒に煮込みました。クセはなく、とろりとして美味しいです。茎の部分も煮込みましたが、見た目はほぼセロリ。茎は煮込んでも少し食感が残っていて、よいアクセントになりました。
パスタは、オイルサーディン、にんにく、フェンネルと一緒に炒めました。少しフェンネルの食感が残るくらいにしました。玉ねぎほどの甘さは出ませんが、オイルサーディンとの相性が良かったです。
最後はオーブン焼き。フェンネルの株元を暑さ1cmくらいにスライスし、オリーブオイルと塩コショウをかけて、オーブンでこんがりするまで焼きます。何でもオーブンで焼いちゃうのは、アメリカのレシピあるある。
焼き上がりがこちら。見た目はかなり地味ですが、フェンネルの内側に水分が集まっていてとてもジューシーです。じゅわっと口の中で広がる優しい甘さがあります。焼いた玉ねぎが好きな方は、この焼きフェンネルも気に入ると思います。
まとめ
フェンネル(Fennel)は古くからハーブなどとして人々に活用されている食材です。隅々まで余すことなく食べられる便利な食材で、色々な調理方法があります。葉や種はハーブとして有名ですが、個人的に、株元の部分などはクセが少なくとても食べやすい野菜でした。1つの野菜で色々な楽しみ方ができるので、ぜひ食べてみて下さい。
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