アメリカのスーパーには、日本ではどこでも手に入る野菜が無いことがよくあります。そのひとつが長ネギです。ですが、日本の長ネギにそっくりなリーキ(Leek)は、アメリカではよく目にする野菜です。そんなリーキの食べ方、長ネギとの違い、リーキは長ネギの代用になるのかについて、紹介します。
リーキ(leek)とは
リーキ(Leek)とは、地中海原産の野菜で、ヨーロッパでよく食べられています。日本では西洋ネギやポロネギ、フランスではポワロー(Poireau)、イタリアではポッロ(Porro)と呼ばれています。夏から秋ごろにかけて旬を迎えます。見た目は、太めの日本の長ネギのようです。
こちらはアメリカのスーパーで売られている様子。季節に関係なく1年中ある野菜として置かれています。
リーキの特徴
リーキは、一見日本の長ネギにそっくりですが、特徴は大きく異なります。まず、緑の葉の部分はV字型に広がっています。
葉の断面を見てみると、日本の長ネギのような筒状ではなく、扁平でつぶれた形です。葉は分厚く、硬く、筋張っています。日本の長ネギに見られるような、ネギ特有の透明なゼリー状のヌルヌル(水溶性食物繊維のフルクタン)は無く、乾燥しています。
白い部分の断面も、分厚い葉が何枚にも重なって、ぎっしり詰まっています。やはり日本の長ネギのような、柔らかさや、ヌルヌル成分はありません。なので、日本の長ネギに比べて、ネギ独特の香りや辛味が少なく、生で食べるには筋が多く硬すぎて、火が通るのにも時間がかかります。
縦に切った断面を見てみても、葉がぎっしり詰まっていることが分かります。特に外側の葉の間には泥が入っていることが多いので、食べる前にはしっかり洗う必要があります。
実際に食べてみた&調理例
リーキ(Leek)は、日本の長ネギとは異なり、葉が硬めで筋張っているので、煮たり焼いたりなど、加熱して食べるのが一般的です。加熱すると硬い葉も柔らかくなり、甘みが増すように感じます。
こちらは極シンプルなコンソメスープ。日本の長ネギの感覚でさっと火が通る訳ではないので、少し長めに煮てトロトロにします。日本の長ネギのように、強い香りや辛味が無いので、クセのないあっさりした仕上がりになります。
こちらはリーキとポテトのスープです。ほくほくのポテトとトロトロのリーキの組み合わせが冬にもぴったりです。日本のネギほど味が強くないので、洋風のスープにもよく合います。
こちらはリーキのハニーマスタード和え。マリネ風にしたかったので、まずはリーキを塩ゆでして柔らかくし、炒ったクルミを合わせ、粒マスタード、はちみつ、塩コショウで味を整えました。冷たくても美味しく食べられます。辛味の無いあっさりしたリーキとハニーマスタードの相性が良いです。
こちらはリーキのオーブン焼きです。アメリカあるあるなのが、野菜をシンプルにオーブンで焼いて食べる方法です。縦に切って、オリーブオイルと塩コショウで焼いただけです。中はトロトロで、外側はカリカリになっていて、シンプルですが美味しいです。
こちらは和風に寄せて、リーキを使ったねぎま風です。長ネギより火が通りにくいリーキなので、まずはじっくりリーキを焼いてから、最後に鶏肉と合わせて、醤油、砂糖、みりん、酒などで味付けしました。じっくり焼くことで甘みが増し、ねぎまに近い仕上がりになって美味しかったです。
リーキは長ネギの代わりになるのか
結論から言うと、日本の長ネギらしさを楽しみたいのであれば、リーキで代用すると物足りないと感じるでしょう。ネギ独特の香りと辛味が少なく、食感も硬いので、生のまま薬味のように使うのは難しいと思います。
また、豚の角煮などを作るときに、臭み消しとして長ネギの青い部分を使うことがあると思います。リーキは長ネギに比べて香りが弱いので、臭み消しの効果も少ないとは思いますが、我が家では使っています。加熱してトロトロになったリーキが美味しいです。
日本の長ネギのような味のインパクトはありませんが、逆に言えば、長ネギが苦手な人でもリーキは美味しく食べられるかもしれません。加熱すればトロトロになって甘みも増すので、加熱する料理にすれば、日本の長ネギの代用になり得ると感じました。
まとめ
リーキ(Leek)は、同じネギの仲間でも、日本の長ネギとは特徴が異なる野菜です。アメリカで長ネギを見つけるのは難しいですが、リーキは比較的どこにでもあるので、ぜひリーキを活用してみてはいかがでしょうか。
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